日常 - 読んだ本

「キッチン」のカツ丼、一昨日の親子丼

きのう、餃子を作った。
おいしくできた。
丁寧に作ると、食べ物は応えてくれる。
刻んだ白菜をざっと水洗いして塩を振り数分おいてぎゅーっと水分を絞る。
肉は粘り気が出るまでこねる。
隠し味に味噌を入れた餃子は「田所商店」の匂いがした。
田所商店の炙りチャーシューラーメンはごちそう。
食べたあとくたびれるけど、すごくおいしい。

そういえばおとといはこぐまのリクエストで親子丼を作ったのだった。
それも丁寧に。リクエストだからね。
食べたら、すんごくおいしかった。
吉本ばななさんの「キッチン」のカツ丼ってきっと
こういうことだったんだなと思った。
予想外で、仕組んで出来るものでなく、食べて、心がほろほろほどけていくような。
書いているときにもたまにそういうことが起こる。
書くことで揺さぶられ、胸がいっぱいになる。
そのテーマとは別のところで自分が受け取っていたものに気づき、
割り切れていないこととか、拗ねてた思いが押し流される。
あの親子丼の味は二度とこないかもなぁ。

種がけっこう残ってしまったので
今日はそれを天津飯にした。
学食の味がした。

学食といえば大学の古い学食に110円カレーというのがあって、
六限の日、薄暗くなり、その日は賄い付きのバイトにも入ってないし
お腹がへったなぁというときによく寄っていた。
だだっ広く、お客さんはほとんどいなくて、調理するひとも一人しかいなくて。
講義が終わった教授とか講師の人が
地味にうどんとかをすすってる。
ちょっとべたついた机、プラスチックのトレイ、微妙な色の福神漬け。
さらさらしててあんまり具は浮かんでいないカレー。
ぺろっと食べて返却口に滑り込ませて、東西線に乗って帰る。

地方の大学に取材に行くと学食に寄って食べるのが好き。
一人だし、学食が落ち着く。
帯広畜産大学に行ったときのソフトクリームは美味しかった。
探したら写真が出てきた。5年前だって。クッキーも手作りだったのだ。

またどこかの大学の学食に行きたいな。

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