楽しみにしてた映画『ジョーカー：フォリ・ア・ドゥ』を観た。レディ・ガガのリーは、しぶとさ賢さがギラついてて、ホアキン・フェニックス演じるアーサーの浮き出た肩甲骨と肋骨も健在だった。
それにしてもホアキン・フェニックスの胸椎の柔らかさといったら！
リーがピアノを弾いてアーサーがタップを踊るシーンが良かった。
ミュージカル仕立ての演出は私は好きだったな。
虚構（ジョーク）を演じるジョーカーと、ジョーカーに執着するリーの二人の関係も虚構であるならミュージカルも虚構で虚構の上塗り。なんて思いながら映画の世界にはまっていたら、二人がカーペンターズの「Close to you」を歌うシーンが不意打ちであまりに良くて、息が止まるかと思った。有名なメロディだから、サビの部分は口ずさんだりして知っていたはずなのに。
Why do birds suddenly appear
Every time you are near?
Just like me, they long to be
Close to you
Why do stars fall down from the sky
Every time you walk by?
Just like me, they long to be
Close to you
こんな歌だったんだ。
「鳥たちも、星たちも、あなたのそばにいたいんだね、まるで私みたいに――」
「私」は脇役で、鳥たちや星たち、天使たちのことを歌っている歌。
みんながあなたを好きなんだね、私も同じだよ。
音楽ってこんなふうに、現実を虚構にしてくれる優しいものだった。
エンディングで、クレジットがスクリーンに流れる中、
アーサーがギターの弾き語りをするのが聞こえてきた。
「本当の愛は自分で見つけに行くもんだよ」みたいな歌詞で、
ギターのストロークが、わざとなのか、アップとダウンがおんなじ強さでぎこちなくて。
かすれた声がきれいだった。
まだ私は音楽を聴けないけれど、さいきん、アプリで雨の音を聴きながら眠ってる。
葉っぱに落ちる雨音や雷の響きが遠くに連れて行ってくれて私もなにかのそばで眠ってるように思う。そういう安心を感じる。
ジョーカー は見終わったあと、なんとも言えない気持ちになったのを覚えてる。
苦しくて切なくて憤りを感じて。
でも少なからず、ここまでの大きな物語性は無くとも
こういう小さい積み重ねの 破片 みたいなものって
自分の周りにもあちらこちらで存在していて。
ちょっとした何か で変わることもあるのに
良い方に良い方に、、、と周るというか周せることも出来るのに
そうじゃない形になった時、自分の周りで起きたその出来事に私は強い憤りを感じるみたい。
そっか。続編が作られたのね。
きっとすごいんだろうなぁ〜今は無理かもなぁ
でもいつか、もっと自分が緩いときに見たいなぁ
ホアキン・フェニックス、良い俳優だよね。
凄みがあって、ものすごく現実っぽい。
ああ、映画見たいなぁ〜って思ったよ
umi さん
そうだよね。
小さい積み重ねの破片、そういうものが人を蝕んでいくよね。
続編は期待外れという人も多いようだけど
私はなんか、周囲のおぞましさと同時に
アーサーの中の優しさと儚さを感じたな。
ちらっと彼の幼いころの写真が出るんだけどね
兄のリバー・フェニックスに似ていて、彼のかなしみをまたしても感じたよ。