日常

違う

このあいだ麻薬かなにかで逮捕された俳優さんが朝のニュースに映っていて、知っている人にとても似ていた。心臓が反応した。眼差しに既視感、魔を含んだような佇まい。いつも、どこか遠くを見ている人だった。
瞬間、もう会えないんだと、落ちた。でも、幾日か経って、あの儚げな感じで、私は寄りかかられていたなと生々しく思った。
その人の辛さを分け与えられて、いつのまにか自分も背負わなきゃ、自分が悪いんだ、と思い始める・・・そういう関係をマグネットのように引きつけて、そんな遊戯。
もちろんそれだけじゃない。私だって寄りかかっていた。
けれど。好かれていたかどうかはもういい。
いいかげん、飲み下そう。

人と人のあいだ、途中から苦い成分みたいなものが出てきたら、それは離れるときだ。
そこでとどまることは、どこに照らし合わせても、「違う」っていう言葉が出てくる。

「ね、違う?」と私は私に聞いている。「違うよ」と強い声がしたから。

2 Comments on “違う

  1. お互いに寄りかかっていた

    うん、全然いいと思います。それはそれで貴重な時間だったのだと。
    それ以上でもそれ以下でもなく。きっとどっちが重いとか強いとかではなく。
    自分が思っているのと同じくらいだったから、一緒の時間を過ごしてこれたのだと私は思います。

    苦い成分が出てきたのも本当で、それはそれで正解なんだと思います。
    だから「違う?」は「違うよ」で「正解」です。
    きゅーんって心はなります。でもいつか、それはまたもう少し違ったきゅーんになると思います。

    どんな新しいことを考えようか。なかなか難しいけど、ワクワクもしていきたい。
    私もそう思っています。
    また ワクワクの報告会、しましょうね。

    1. Umiさん
      書き切れなかったこともくみ取ってくれてありがとう。
      新しいこと、
      今はこの向き合い方を変えたことがすでに新しいなって思っています。
      新しい部屋にやってきたら
      あんなにこだわったり欲していた、「創ること」
      というものが存在していないの。

      だからこの先私はなにを見たり行動したり
      していくことになるのか、まっさらでいいやって。
      そんなこと含めて報告しあいたいです。

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