今日はこぐまが「台湾混ぜそば」を作ってくれた。豚ひき肉がカリカリに焦げておいしかった。

こぐまは10月まで夏休み。書店のバイトの審査に落選して、いまはソファですやぁと昼寝中。面接のときに自分のいいところと悪いところを書かされたそうだ。
「いいところは、真面目なところ。『はい、話していると真面目なのはよく伝わります』って言われた。悪いところは、考えすぎるところ。『例えば、お客さんに言われたちょっとしたことで傷ついたり?』って言われたから、はいって答えた。ああだめだー」
頭を抱えているこぐまに、
「大丈夫、バイトは人柄だから。あと、メンタル!」
って大声で言うと、「ぎゃー、いじめないで!」と叫んでた。
きのう夕方、「どっちにしても電話します」と言われたのに電話もメールもなく、外に行こうかと散歩に出かけた。
「サークルさ、合宿に行ったけど、ちょっと違うかなと思って。大学の文化祭までやって、それから辞めようかな。みんな、自分の好きな音楽のことや持ってる情報で張り合っていて、違うなぁって」
「前期試験中は、いろんなレポート書きで精一杯だったから。でも全部終わった後、からっぽになって、最近余計なことばっかり考えてる」
「なんかさ、なにもかもが中途半端。一個でもなんか成し遂げたほうがいいのかな」
汗っかきのこぐまは私のリュックを背負ってくれてポタポタと汗をたらしながら歩く。
「中途半端か~。大学生ってだいたいそうなんじゃない? だから一人旅に出たりするんじゃない? でもさあ、私だって中途半端だよ。中途半端じゃないって、どういうことだろうね」
ふたりであれこれ話す。自分が言われて嫌だったこととか、言い返したこととかを話すと「でもそのひと、全然悪気なかったんじゃない?」
と言われ、ああそうか、とその出来事が薄くなる。
きのうのルートは、こぐまが保育園に行っていたときの道だった。いっつもこの団地を遠回りして、赤いバラが咲いているのを見たがったんだよ。そんでここの滑り台をしゅーって降りて、あそこで猫じゃらしをつんでって、ルートが決まってたんだよ。
アスファルトに残った熱を含んだ風がさあっと吹く。百日紅は赤いなぁ。百日紅の血みたいな赤さを見るたびに思い出すことがある。
「私さ、人と接するとき、ママと話すより1オクターブ高い声で話してる。悪く思われたくなくて、明るい人ぽく飾ってる」
「そうなんだね。そうして自分を守ってるんだね。じゃあさ、今度はいまみたいな低い声で、好きなように話してみたら。そしたらお腹のなかの気持ちがそのまま出せて、その声のトーンに合うようなひとと話が出来たり」
自分はどうやって友達を作っていたっけ。そもそも会えると心からほっとできる友達っていたっけ。欲していなかったように思う。寂しかっただけで。
今はどうだろう。この仕事机の左側に並んでいる本たちがいて、それで安心できている。人と濃く関わることなく宙ぶらりんで、静かだ。
高校時代からの友人でね、私の父方のおじいちゃんの弟と彼女の母方の叔母さんが結婚してたっていう、
なんの繋がりも無いようで、なーんか薄く繋がりあったみたいな子がいて。
この子が同じクラスになって初日に話しかけてくれて、同じグループには属さなかったんだけど、
個人的にものすごく仲良くなって今も続いてる。(説明長いな)
その子とも少し揉めたり、意見が食い違ったりもしながら
「ああ、この子とは 縁を切ってはいけない」って学生時代に強く思った。
だから私にしては珍しく唯一、少し喧嘩っぽくなっても電話して謝ったり、そうやって縁を切らなかった。
そんな子はきっと彼女だけだと思う。向こうもそう思っていたみたいで、彼女からもそういうアクションはあった。不思議だよね。
でね。
私はたまたまそのタイミングで彼女に出会ったけれど、それがいつ訪れるかわからない。
私にとって翠雨さんもそういう存在だと思ってる。
東京駅に最初に来てくれた時、こんなふうに私に会いたいと思ってくれて来てくれる人がいるって
ものすごく嬉しかった。乗り換えのための、本当に短い時間なのに。あれが最初ってすごい✨
きっとこぐまも出会うよ。
それには こぐまがこぐまのままでいられる人 に出会うように
こぐまはこぐまらしくいないと。まずはそこからかな。
まだまだ若いからなぁ〜 とババア発言だな。笑
でも人それぞれだから。
人との距離感は自分で決めていい。
私はそう思うな。
縁を切ってはいけないっていう直感。
なんとなく切れないんだろうなと思う縁よりもさらに踏み込んだ直感だね。
そして、私のこともありがとう。
あのときは、会うしかない、逃せないって思った!
そして私は日々の人々との縁はもうなんか、あまり考えたくない感じ・・
それでいいと思ってる。
強く握りしめようともしないし、遠くてぽちっと輝いているものとして。
こぐま、さなぎ状態のまま続いてる。きっと今はそういう時期で、
umiさんが言うようにきっとそういうタイミングがくるね。
開き直っちゃえばいいと思うけど、それはほんと、本人次第だからね。
umiさんがいっしょに見守ってくれて助かるよ。
今日はこぐまは小学生時代の仲良しとお茶するらしいよ。
もしかしたら、umiさんのいまも続いている人に近いような子かもね。
さかのぼって読んでくれてありがとね!